特別企画『映画の魔をいかにして呼び出すか』 2004年10月30日
文化と芸術の殿堂「アテネフランセ文化センター」にて、高橋洋氏ゆかりの作品が上映され、
さらに柳下毅一郎氏の司会で、高橋洋氏、新谷尚之氏のトークが行われた。
豪雨の中、満員盛況、大いに盛り上がった。
JRお茶の水駅から徒歩7分、ここがアテネフランセ文化センター。
文豪坂口安吾や詩人中原中也も勉強したという伝統の地。
地下のサンドイッチ屋さんで、お食事も出来ます。
おお見よ!! ジュース類が100円だ!!

やはりアテネフランセ、自販機の値段も伝統を固守しているのか。
まるで『カリガリ博士』のワンシーンのような階段。

さすがアテネ、凄いぞフランセ。
窓も三角形だ、なぜかは知らねど、何かを主張しているのだろう。
窓から見えるアテネマーク。


この建物は有名な建築家の作品で、映画なんかで勝手に使用できないのです。
もし使用OKなら、ソドム一味が爆破していたでしょうね。
ここが『ソドム』本編で、特捜課に使用された事務所、兼映写室です。

スタッフのお二人、恥ずかしがらないで!
国内外の名作、傑作を上映し続けてきた映写機がこれです。

でも、今日の高橋作品『夜は千の目を持つ』『ハーケンクロイツの男』は8ミリ上映なんです。
元、ユリイカの編集長、須川さんです。

高橋も新谷もお世話になってます。
小学校三年生の娘さんに『ウルトラQ』を観せて英才教育をされてるそうです。
本日上映の『インフェルノ 蹂躙』を監督された北川篤也監督と高橋さん。

おひさしぶりです。
新谷は劇中画で地獄絵を描きました。
北川さんは『大強奪 ピエタ』『インフェルノ 蹂躙』と高橋さんの脚本で、二本の作品を監督されてます。

「高橋ワールドをどう描くか苦心しました。『インフェルノ』は全力でやりました」
との力強いお言葉。
『ソドム』の署長役は、アテネの松本さん(この方です)を予定していたのですが、残念ながら急病で降板。

今日は、特捜課のプレートを持って記念撮影。
しかしまだこれ、アテネに置いてあったんですね...。
さあ高橋さんの8ミリ上映が始まります。

あっ、浅野君がいます。
結婚式のシーンで一郎の友人役を好演した、美学校2期生の良心と呼ばれる人です。
こんなにたくさんの人が、 『マブゼ』や『インフェルノ』や『夜千』や 『ハーケンクロイツ』や『びよ〜ん!』や 『アメリカ刑事』を観るなんて...

心が痛みます。
これがアテネフランセの心臓部、大浴場、じゃなかった、大劇場。

さすが水道橋にあるだけあって、東京ドーム並の広さですね。
警官達に『ソドム事件』捜査指示を出す松本署長...。

こんなショットも欲しかったですね。
極悪非道阿鼻叫喚の高橋作品上映も終わり、トークが始まります。

手前の人、阿佐田哲也に似てますね。
麻雀強そう。
柳下さんと高橋さん。

最近フランスでカタコンベ(地下墓所)に作られた、映画館が発見されて、まさに地下映画館...
という柳下さんの話が面白かったです。
そこで『ソドム』上映したいですね。
こうして見ると、柳下さんて塩田さんに似てません?

ギードゥボールの話、三日で撮れる即席映画の話、美学校映画祭の話...
等々でトークはあっという間に終了。
ここで喋ってる事は、また往復書簡で話題に出ると思います、 お楽しみに。
須川さんが質問してくれました、

「『ソドム』と『発狂』シリーズの作劇スタイルの違いは?」
高橋さん的には『発狂』は、直線的ストーリー展開。
『ソドム』は、ストーリーよりも、キャラクターの行動を追い、直線的ストーリーには頼らない作りをしたつもり...
でも姉妹作品的に見られてますね。
群馬*から来られたという方。

(*正確には岐阜の鉄砲玉ことオオノさんです。お詫びして訂正いたします。)
「高橋さんが、二度と組みたくない監督は?」 という禁断の質問。
「喧嘩したり、ぶつかり合って映画を作る事自体が楽しいので、そんな人いません」
という高橋さんの大人な回答でした。
『ソドム』HPの大家さん、マチルダ女史。

きょうは自分のHPのオフ会なので、これでさよなら。
しかし、ものすごくアイドルっぽく写ったぞ、 さすがクールピクス800、中古だけの事はある。
先ほどの窓から望む、水道橋夜景。 おお、雨に煙るアテネマーク!
やっぱり飲み会に突入、近藤君やっと風邪から復活したばかりなのに、あまり飲んじゃ駄目ですよ。
ちょっと出たおなかが、グッとソドムの魅力を引き立てています。
このまま、朝まで飲みつづけ、酒乱の小寺(手前)はケータイを口に突っ込んだまま、踊ったそうです。




だけど、次の日はユーロで、黒沢さん、小嶺さん、高橋さんのトークがあるんです。
朝まで飲んじゃ駄目ですよ!
追記:でも、やっぱり朝まで飲んでたそうです。
次回、ユーロスペースでのリポート(10月30日のトークイベント)は、
高橋記者と近藤カメラマンでお送りします。
お楽しみに〜!
(写真/記事:新谷尚之)